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司法書士制度140年

今年は司法書士制度ができてから140年らしいです。

司法書士試験合格後に筑波で中央研修を受けたのですが、その時に司法書士の歴史という研修のコマもあり(皆さんあまり興味がなさそうでしたが、私は歴史好きなのでけっこう興味がありました)明治の初めに司法書士の前身である代書人が誕生したというのは憶えていたんでんすが、具体的な年数等は毎月送られてくる月報司法書士の特集を読んで知りました。

明治5年8月3日に太政官無号達で「証書人・代書人・代言人職制」が定められたとのこと、これは今でいう「公証人・司法書士、行政書士・弁護士」となります。
時の司法卿は江藤新平。幕末の佐賀藩士で明治維新で活躍した一人です、最後は征韓論で下野し佐賀の乱で最期を迎えます。

私は江藤新平を描いた司馬遼太郎の小説「歳月」が好きで今でも印象に残っています。
明治の初め文明開化を急いだ日本は列強諸国の法律を取り入れるために江藤は、初歩的な翻訳能力しかない人々を率いて西洋諸国の法律の翻訳を急がせました。人々が「私の能力では正確な翻訳はできない」と言うと、江藤は「法には一定の理論がある、誤訳も妨げずただひたすら即訳せよ」と言ったそうです。
私も司法書士受験時代にこれを思い出し、司法書士の実務経験のない私は不動産登記法や商業登記法等を勉強しても具体的なイメージや意味が分からない時に「法には一定の理論がある、今は意味がわからなくてもいずれわかるようになるのでただひたすら勉強せよ」と頑張ったものです。


司法書士制度、簡裁代理権取得は先人の司法書士の努力があってこそ今があるものだと思います。