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不思議な土地

職業を聞かれ、「司法書士やっています」と言っても8割ぐらいの人は何をやっているのか?わからないと言われます。行政書士と間違われたり、弁護士の補助者見たいに言われることもままあります。

司法書士は裁判所や法務局に出す書類を作成したり、代理人になったりするのが主なんですが
一昔前は法務局に出す登記申請の代理がほとんどの司法書士の中心業務でした。

不動産登記手続きを長年やっていると不思議な土地(登記簿謄本)も出てくるもので、土地には地番という番号が振られるのですが、それがないものもありました。現にそこに建物を建てて住んでいる人もいるんですが、当然登記簿謄本もありません(道路とか国の所有不動産は地番がなかったりしますが、今回のは宅地です)。公図という地図を取って調べると、周りにはちゃんと番号が振られているんですがその土地にだけはふられておらず、その場合には遡って公図を作る前の資料として昔税務署が作成した(税金を取るため)通称巻物を法務局で見してもらうのですが、巻物の頃から番号がなく空白の土地で登記官も?という表情でした。

また逆に登記簿謄本はあるのに土地がないというのもありました。公図を見てもちゃんとその登記簿謄本に該当する部分の地番の記載があり、その分の税金(固定資産税)も毎年支払っているのに現地に行くとあるはずの土地はないんです。公図ではAとBとの間に土地があることになっているのに現地ではA宅とB宅はくっいており土地はありません。一つの土地を複数の土地に分筆した時に出来てしまった模様です。

他にも登記簿謄本ではものすごく小さい土地なのに現実は広大な土地だったり、その逆もあります。


司法書士は権利の登記(所有権や抵当権)の担当で上記のような不動産の表示部分は別の資格の土地家屋調査士の分野になります。
調査士さんが表示の登記を起こした後司法書士が権利の登記をする流れです。

皆さんもご自宅の登記でおかしなことがありましたらご相談ください。